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http://www.kahoku.co.jp/news/2011/05/20110519t13018.htm

歯での身元特定迅速に 不明者カルテと検視結果をDB化

遺体の身元特定のため、歯科医らが連日検視データを分析している







 宮城県警と県歯科医師会は、東日本大震災の犠牲者の検視で得た歯の特徴と、行方不明者の歯のカルテを照合し、身元特定に活用するシステムを構築した。遺体の身元確認で重要な手掛かりとなる歯形の情報が容易に検索でき、作業の効率化、迅速化が期待できる。

 県警などは今回の震災で、身元不明の約1300の遺体について、治療の痕跡、欠損や入れ歯の有無など、検視で得た歯の特徴をデータベースに記録している。
 構築した身元確認の流れは図の通り。歯科医師会の身元確認班が、行方不明者のカルテの記載内容をデータ化してパソコンに入力すると、自動的に県警のデータベースと照合され、歯の特徴が類似した遺体の検視データが抽出される。身元確認班は検視データとカルテを突き合わせ、本人かどうかを判断する。
 照合には埼玉県の歯科医が開発したソフトを使用する。開発者の協力に加え、東北大大学院情報科学研究科の青木孝文教授による改良で検索精度が向上した。
 捜査関係者によると、硬くて損傷しにくい歯は時間が経過しても原形をとどめるケースが多い。震災から2カ月以上がたち、遺体の損傷が進む中、身元を特定する上で歯のデータがより重要性を増しているという。
 県警と歯科医師会はさらに、エックス線画像を用いた身元判定も検討している。生前に撮影した歯のエックス線写真が残っている場合、検視時に撮影したエックス線写真と照合する。身元確認班は5月中旬、遺体の歯のエックス線撮影を始め、データを蓄積している。
 宮城県歯科医師会身元確認班の江沢敏光班長は「遺体を家族へ返すことが何よりも重要。カルテやエックス線写真を活用し、身元特定を早めたい」と強調する。
 県警は「通院歴など行方不明者の情報を県警に寄せてほしい」と呼び掛けている。

◎「一刻も早く家族の元へ」 歯科医一丸、悲しみ胸に任務果たす

 東日本大震災で発見された遺体の検視には、多くの歯科医が協力し、歯の特徴を記録する重要な役割を担っている。遺体と向き合うつらい任務だが、「一刻も早く家族の元へ返したい」との思いが活動を支える。
 仙台市青葉区で歯科医院を経営する朴沢一成さん(56)は3月18日から4月9日まで計11回、石巻市と東松島市で検視に加わった。
 当初は寒さが厳しく、冷えて固まった遺体の口を開けるのが大変で「お願い、開いて」と何度も念じたという。泥水を飲んだ犠牲者も多く、ガーゼで汚れをぬぐって歯の記録を取った。
 初日に見た2歳ぐらいの女の子のことが忘れられない。ほほ笑むような安らかな顔で横たわっていた。虫歯もなく、きれいな歯だった。
 「お母さんが愛情込めてケアしていたんだろうな…」。そう考えた瞬間、涙があふれた。声さえ出せなくなり、別の歯科医に代わってもらった。
 朴沢さんは後日、「眠るように」という詩を詠んだ。冷たいコンクリートの床に横たわっていた女児を悼み、「せつない、せつない、あまりに。神様なんてきっといない。もしいたら、こんな惨(ひど)いことをするはずがない」とつづった。
 被災しながらも遺体の身元確認に協力した歯科医もいる。名取市閖上1丁目の斎藤恭夫さん(62)は、妻の真沙子さん(56)と義父の英夫さん(82)、義母の洋子さん(80)を津波で失った。
 英夫さんはすぐに見つかったが、真沙子さんと洋子さんは発見までに時間がかかった。斎藤さんは遺体安置所で2人を捜しながら、津波被害を免れた仕事場に通って患者のカルテを見つけ出し、県警の問い合わせに回答した。
 斎藤さんは「家族を失ったので、行方不明となった患者さんの家族の気持ちも理解できた。歯科医の使命だと思った」と振り返る。
 宮城県歯科医師会によると、県内で検視に当たった歯科医は、他県からの応援も含め延べ1500人を超えるという。(末永智弘)


2011年05月19日木曜日

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