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正平調
2011/05/18
少し前の本紙文芸欄を見返してみた。「あなたに」。その投稿詩にはそんな題が付けられている。引き寄せられるように目で文字を追った◆「何もかも失ったあなたに/頑張ってなんて言えない/命を懸けてでも守りたかったものを/守り切れなかったあなたに/かける言葉は見つからない」。詩はそうつづる。東日本大震災の被災者にささげた作品だ◆「それでも季節が巡り/いつか/あなたの周りに吹く風の香りが/かわっていることに気付ける時が来たら(中略)あなたはそこに/私達が/差し出し続けていた手を見つけるはず」。そしてそっと言葉を添える。「もしよかったら/その手を握り返して下さい」と◆作者の大沢和弘さんは神戸市に住む。自分に何ができるか。その問いに対する答えを考え続けたのだろう。探しても、かける言葉が見つからない。阪神・淡路大震災を体験した私たちも、このたびの惨状には心が千々に乱れている◆正解はないのかもしれない。それでも、私たちは手を差し出し続けるだろう。大きな手、小さな手、いろんな手を、被災地で懸命に生きる一人一人の「あなた」のために◆人間同士が通わせるそんな気持ちに、原発事故が暗い影を落とす。実は炉心が溶けて一触即発の状況だったと知り、背筋が凍りつく思いだ。荒ぶる原子力の神には何とかお引き取りを願えないものか。そう念じつつ、差し出した手にぐっと力を入れる。

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2011.05.18 Wed l メディアリテラシー l top
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