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http://www.at-s.com/news/detail/100028770.html

5月17日(火)(5/17 07:35)

 <(人間は)天然の玄関をちらとのぞいただけで、もうことごとく天然を征服した気持ちになっているようである>(からすうりの花と蛾)、<文明が進むに従って人間は次第に自然を征服しようとする野心を生じた>(天災と国防)

▼物理学者で、夏目漱石と交流し多彩な随筆、俳句を残した寺田寅彦(1878〜1935年)は、科学のおごりを戒める警句を発してきた。「天災は忘れたころにやってくる」は、災害の教訓を生かす必要を訴えた言として知られる

▼東日本大震災と福島第1原発の事故で、「想定を超えた大津波」との言葉を何度も聞いた。科学技術とは自然を理解し征服する試みだが、自然は人間の「知」では征服できないということだろうか。寺田は人間の限界を忘れない思想家だった

▼福島の1号機は、なすすべなく短時間でメルトダウン(全炉心溶融)が起きていた。東京電力の暫定評価によれば、地震から5時間後の3月11日午後7時半には燃料の損傷が始まり、翌12日午前6時50分ごろには大部分の燃料が溶け落ちていたという

▼東電は当初、電源車を大量投入し、既設の電動ポンプを動かして注水しようと試みた。しかし電気を受ける設備が浸水してショートする恐れがあり失敗に終わった。最終的には消防車のポンプを使って注水した。なぜもっと早く方針転換を決断できなかったのか、検証が必要だろう

▼6〜9カ月で1〜3号機の原子炉を冷やして安定状態にするとした東電の収束への工程表発表から1カ月。「全力を挙げる」だけでは心もとない。ここは人間の知恵の限界に挑んでほしい。工程を過ぎて「遺憾ながら無理でした」とか、2度目の「想定外」は許されぬ。



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2011.05.17 Tue l メディアリテラシー l top
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