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http://www.sakigake.jp/p/column/hokuto.jsp?kc=20110513ax

北斗星(5月13日付)
 「家の周りの生き物や植物はどうするのだ。家に居着いた虫もいるのに」。チェルノブイリ原発事故の放射能汚染で、強制移住区域に指定されたベラルーシ共和国の村に住み続けた老人は事もなげに言う

▼被災地の日常を描いた1990年代のドキュメンタリー映画「ナージャの村」(本橋成一監督)の一シーン。冒頭の言葉は「危険な故郷をなぜ離れないのか」との問いに対する老人の答えだ

▼福島第1原発事故で立ち入りが規制された半径20キロ以内の警戒区域への一時帰宅が始まった。「持って帰りたいものが多いので、70センチ四方のビニール袋では足りない」と住民たち。「家はいい。日ごろの風景を眺めていられるから」との言い方にも実感がこもる

▼映画では老人が詩人エセーニンの言葉を引用しながら嘆く。「天国はいらない。故郷が欲しい」。イデオロギーより日常が大切というのが本来の意味だが、慣れ親しんだ生活への渇望という点では、福島原発の警戒区域内での日常を断ち切られた人々も同じ思いでいるのではないか

▼住民の願いと安全確保を両立させられる一時帰宅が理想とはいえ、課題はある。短い滞在時間。今回は対象外とされた住民の不満。国は対象地域の放射線量などをきめ細かく情報開示しながら、丁寧な説明に努めるべきだ

▼本格的帰宅を実施するかは難しい判断となる。大震災から2カ月。復興へ本県からさまざまな援助はできるが、日常を失った人々の故郷への思いには寄り添うしかない。

(2011/05/13 09:43 更新)
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2011.05.13 Fri l メディアリテラシー l top
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