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http://www.at-s.com/news/detail/100027515.html

5月12日(木)(5/12 07:17)

 畑などの耕地は全体のわずか5%。大半が森林の福島県川内村は、県内の市町村を網羅した「ふくしまの歴史と文化の回廊」によれば、“森に沈む郷”の名が付けられている。豊かで美しい自然が目に浮かぶようだ

▼村内には、日本有数のモリアオガエルの繁殖地もある。近くの上小川村(現いわき市)生まれで、「蛙の詩」で知られる詩人草野心平(1903〜88年)は、そのモリアオガエルが縁で、川内村の人々と親交を深めるようになる

▼心平が3千冊の蔵書を村に寄贈したのを機に、収容文庫建設の機運が高まり、村人の労働奉仕で、66年「天山文庫」が建設された。その後、心平は1年のうち数カ月をその地で過ごすようになった。心平と心ゆくまで杯を酌み交わした村人もいたことだろう

▼緑に包まれた中に、この「3・11」午後2時46分まで人々のありふれた日常があった。川内村の一部が福島第1原発から半径20キロの警戒区域に設定されて以来、初の一時帰宅が行われた。庭に置きっ放しにされた子ども用の滑り台やカーテンを閉め切ったままの家々。どこも「日常」がそのまま残されていた

▼10頭の牛を飼う秋元哲雄さん(74)は警戒区域になる直前、「近くで草が食べられるように」と門を開けていたため畜舎は空っぽだった。でも久しぶりに訪れたわが家に心は和んだようだ。「やっぱり、家はいいねえ。日ごろの風景をこうして眺めていられる。一刻も早く戻りたい」

▼川内村は日一日と緑を濃くしていくことだろう。この季節、タラの芽やワラビなどの山菜採りが当たり前の風景ではなかったか。心平が愛した森に沈む郷に、一日も早く、そんないつもの日常が戻ることを願う。

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2011.05.12 Thu l メディアリテラシー l top
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