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 菊池寛の小説「形」を国語の教科書で読んだ方も多いだろう。やりの使い手、中村新兵衛は戦に臨むとき、火のような緋色(ひいろ)の装束と唐冠の兜(かぶと)を身に着けた。この姿が見えると敵は浮き足立つ
▼ある日、中村は若侍に頼まれ、軍装を貸す。自身は地味な黒のよろいに鉄兜で戦場へ。「形」で武装した若侍は、逃げ惑う敵をなぎ倒すが、一兵卒に見られた中村は、攻め込まれてあえなく戦死だ
▼夏が近づくとこの話を思い出すのには訳がある。県議会のクールビズ論争だ。「伝統、権威、品位を守るため、軽装はふさわしくない」「いや、地球温暖化防止の観点から、議場の設定温度を上げ、ノーネクタイを認めよ」。こんな論議が繰り返されてきた
▼分からない。ネクタイを外すと、伝統、権威、品位も消えるのだろうか。県議の力とは、中身の濃い論戦を展開し、県政をただすことだ。実力があれば権威も品位もおのずと周囲に伝わる。「形」に頼るようでは、中村のやりと同レベルだ
▼服装の好みもある。「形」を捨てられないなら、個々の判断で正装を続ければいい。議会全体に強要するのは考えものだ。服装と設定温度は別問題である。正装が暑いからと低い室温を求めるのは本末転倒といえる。節電には本庁舎並みの28度がふさわしい
▼今夏は電力不足が必至だ。政府のクールビズも例年より1カ月前倒しして1日から始まった。企業では28度より高めの設定を検討する動きがある。県内の家庭も節電の知恵を絞っている。県議会も新しい伝統へ一歩踏み出すときではないか。
新潟日報2011年5月2日
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2011.05.02 Mon l メディアリテラシー l top
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