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あぶくま抄(5月1日)  
 食べ物の好みは人それぞれだが、おにぎりが嫌いだという人はまずいないだろう。ギュッとしまったご飯に、握った人の温かさが添えられているせいかもしれない。

 喜多方市に、おにぎりを看板メニューに掲げて45年目を迎える小さな居酒屋がある。70代半ばの女性店主が、開店以来ずっと作り続けている。常連客によると、うまさの秘密は長年の経験を下敷きにした塩加減と握る際の力の入れ具合にあるという。だが、本人はこう明かす。「大事なのは、おいしく食べてほしいという気持ち」

 普段は明るい店主の顔が最近、ふと陰ることがある。出身地は仙台市若林区荒浜。3月11日夜、津波に襲われ200から300人の遺体が見つかったと報じられた地区だ。中学校時代の名簿を引っ張り出し、地元に残っている同級生に片っ端から電話をかけた。何日も何日も。でも、1人の声も聞くことはできなかった。古里の姿も一変した。

 おにぎりは人を元気にする、と店主は信じている。避難所の食事として提供される光景を見ると、作った人の真心がこもっているはずだと思う。「負けないで」。被災者への励ましを、自分もそっとかみしめている。

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2011.05.01 Sun l メディアリテラシー l top
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