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 「ご苦労さまです」「お疲れさま」「お陰さまで」-。被災地ではきっと、これまで以上に頻繁にこの言葉が使われているのではないだろうか。胸の痛む「ご愁傷さま」もそうかもしれない
▼「苦労」や「疲れ」、「陰」。どれも負のイメージの強い言葉だ。それを、「御」と「さま」で挟み込み、優しいコミュニケーションの言葉に転換してしまう。日本語は不思議な言語だ
▼負から正への逆転。それは日本文化の原点ではないのか。震災後、話を聞く機会のあった評論家の松岡正剛さんは、そういう仮説を語ってくれた。国産み神話で、イザナギ、イザナミの第1子は足の立たない「蛭子(ひるこ)」だった。だが、流された「蛭子」はやがて「恵比須」として信仰の対象となる
▼私たちの神話は、失敗から始まった。だが、そのマイナスの中にプラスの萌芽が含まれている。その後も「負と正」あるいは「虚と実」が対立する概念ではなく、共存するものとして捉えられてきた。そこに日本文化の特徴があると
▼道路一本隔てて、日常の暮らしと非日常が隣り合う。中越震災でそういう経験をした。今回の大震災では津波が達した一本の線がそれだった。どうして私ではなくあなただったのか。あなたでなく私だったのか。その答えはどこにもない
▼大地に揺り動かされる脆弱(ぜいじゃく)な国土で日本人は、その不条理を受け入れ生きてきた。幾多の災害を乗り越え、いま被災地の傍らに立つ新潟は、その文化を色濃く持っている地域の一つかもしれない。再生を支える言葉は「お互いさま」だ。
新潟日報2011年4月29日
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2011.04.29 Fri l メディアリテラシー l top
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