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3.インタビュー:【TPP識者の視点4】医療 薬価引き上げ現実味

(「十勝毎日新聞」2013年5月16日)

まず、環太平洋連携協定(TPP)自体について私は反対だ。それは、価格競争で太刀打ちできないアメリカやオーストラリアに、日本農業が壊滅的打撃を受けるからだ。また、医療の営利化が進む危険が強いことも理由だ。一方、一部の医療関係者らが、TPPで国民皆保険の崩壊を懸念していること(私は、これを「地獄のシナリオ」と呼んでいるが)については、大きな疑問を感じている。

医療に与えるTPPの影響は冷静に、複眼的に考えることが必要。日本の医療に関してアメリカの要求内容を、通商代表部(USTR)の報告書などを基に検証すると次の3段階で要求してくると予測できる。

全面解禁には疑問

第1段階は、医薬品・医療機器の公定価格の撤廃・緩和。第2段階は「特区」に限定した混合医療と株式会社による病院経営の解禁であり、第3段階はその2つの全国レベルでの全面解禁だ。

実現可能性を考えると、第1段階が最も高い「今そこにある危機」だ。日本では新薬が承認されるとほぼ自動的に保険に収載されるため、巨大製薬企業にとっては「世界で最良の市場」と言えるからだ。

第2段階は長期的に否定できないが可能性は低く、第3段階は非常に低いと判断している。第3段階は法改正が必要だが、国民の大多数が国民皆保険制度を支持している中では政治的に法改正は不可能だ。さらに、混合診療の全面解禁は総医療費の高騰を招き、抑制したい政府方針にも矛盾する。


http://www.inhcc.org/jp/research/news/niki/20130601-niki-no107.html#toc3
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2013.06.10 Mon l 二木立 l top
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