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 〈ケインズをまた呼びに行(ゆ)く神無月(かんなづき) 鈴木六林男(むりお)〉。昨秋、本紙夕刊「季のうた」で筆者の村上護(まもる)さんが紹介した一句だ
▼神無月は旧暦の10月、今ごろである。神々は出雲に集まっていて留守。不景気で苦しいのに「神頼み」できない。ならば英国の経済学者、ジョン・メイナード・ケインズ先生に天上から再登場いただき、知恵を借りよう-との名解説だった
▼今年も神無月が巡り来て、不景気の暗雲は地球規模で広がりつつある。神頼みしたい気分の中で、野田佳彦首相が環太平洋連携協定(TPP)の交渉に参加する方針を表明した。フェイントのような間を置いて下した政治決断が、吉と出るか凶と出るか
▼実際に交渉のテーブルに着くには9カ国の同意が必要だ。米国との間では事前協議に加え、米議会の承認に90日を要する。「首相の表明」即「交渉開始」ではない。前方には分厚い要求書を懐に待ち構える米国が山のごとく立ちはだかり、後ろには二分した国論の深い谷がある
▼ケインズがかつて「自由放任経済」を批判するのに使ったキリンの例え話を思い出す。首の一番長いキリンが、高い枝の葉を食べたいだけ食べるのを放任していたら、首の短いキリンはどうなるのか。餓死しても構わないのか
▼ケインズ没後65年。世界経済の枠組みは大きく変わったが、首の長いキリンも短いキリンも共に生きていることは昔も今も変わらない。TPP交渉に臨むのであれば、「低い枝の論理」で挑まねば先生に笑われよう。場合によっては飛び降りて帰ってくる覚悟も必要だ。
新潟日報2011年11月12日
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2011.11.12 Sat l メディアリテラシー l top
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