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http://www.kobe-np.co.jp/seihei/0004607000.shtml

正平調
2011/11/09
吹き寄せる風を肌寒いと感じるようになった。落ち葉がはらはら路上で舞う。「この道や行く人なしに秋の暮(くれ)」。芭蕉の句を思い浮かべる。立冬が過ぎれば暦は秋の暮れではなく、もう冬である◆冬という季節は、はかなさや孤独を感じさせる。詩人の萩原朔太郎が「冬の情緒」という随筆でそう書いている。「おそろしい冬に於(おい)て、何よりも人々は火を愛した。人間の先祖たちは、自然の脅威にをののきながら、焚火(たきび)の前に集(あつま)つて居た」。火を囲むのは、他人のぬくもりを感じ取るためでもあるだろう◆天気図では、日本列島は西高東低の冬型気圧配置の真ん中にある。北や西から大陸の寒気が吹き寄せてくる。東北では時折しぐれる日がある。しぐれはいずれ雪に変わり、被災地を白く包み込む◆「あれでは屋内の暖気が一度に逃げるよ」。神戸から被災地の支援に出向いた人が心配そうに話していた。仮設住宅の構造は、扉を開けたらすぐに居室だ。出入りのたびに寒風が吹き込む。東北の厳しい冬をしのげるのかと◆そうした指摘を受け、仮設住宅の寒さ対策が進んでいる。玄関と居室の間に風よけ室を設ける、壁に断熱材を入れる、窓ガラスを二重にする‐などである。どうか工事を急いでほしい◆震災後、初めての冬が来る。寒さがしみるかもしれないが、人と人がつながり合えば、心まで冷え込むことはない。恐ろしい冬に「をののく」こともきっと、ない。

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2011.11.09 Wed l メディアリテラシー l top
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