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 連休に福島市を訪ねた帰り道、東北自動車道の入り口手前で「二本松付近、渋滞中」の表示を見た。いつもなら、がっかりするのだが、最近は何だか違う心持ちがする
▼行楽やボランティアを終え、首都圏に戻る車が集中しているらしい。渋滞は困りものだが、車列の長さは大勢が東北に足を運んでいることの証しではないか。旅の目的はそれぞれ異なるだろうが、「少しでも役に立つなら」との思いだけは共通しているはずだ
▼「二本松」の地名を見て、高村光太郎の詩集「智恵子抄」を思い浮かべた。詩人で彫刻家の高村が、二本松生まれの妻、智恵子への思いをつづった「あどけない話」をご存じの方も多いだろう
▼「智恵子は東京に空がないといふ、ほんとの空が見たいといふ」で始まり、「阿多多羅山(あたたらやま)の山の上に 毎日出てゐる青い空が 智恵子のほんとの空だといふ。あどけない空の話である」と結ばれる
▼福島県立図書館で開催中の「災害を乗り越える!私たちのふるさと展」にこんな一文があった。「智恵子が愛した福島の美しい山や空を見つめられるような心のゆとりを持てる日が来るように、私たちは復興へと立ち上がります」
▼図書館の大きなひさしには、震災で壊れた痕跡が残る。前庭の緑がまぶしい芝生には放射線量を示す札が立っていた。楽観はできないが、悲観ばかりしていても仕方ない。そんな隣人の「立ち上がります」という勇気に拍手を送りたい。台風が気掛かりだが、秋晴れが広がったら、また「ほんとの空」を見に出掛けることにしよう。
新潟日報2011年9月21日
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2011.09.21 Wed l メディアリテラシー l top
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