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http://www.iwate-np.co.jp/fudokei/2011fudokei/m09/fudo110916.htm

風 土 計

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2011.9.16

 大震災からちょうど半年。大船渡市からサンマが届いた。送り主は大津波で家を流された知人だった。恐縮してお礼の電話をかけると「いっぱい食べて」と明るい声が聞こえた

▼ただのサンマではない。大船渡港も大きな被害を受けた。シーズンに間に合わせようと懸命の復旧を進め、8月下旬に初水揚げにこぎつけた「復興サンマ」だ。9月からは全国に向けて直送便もスタートした

▼箱の中にはぴかぴか光るサンマが並び、スダチも添えられている。このサンマは食卓に上るまでに、漁業者はもちろん、仲買人や小売店など多くの人々の手を経てきた。大型の魚体にはそれぞれの思いがいっぱいに詰まっているのだろう

▼「あはれ/秋風よ/情(こころ)あれば伝へてよ」-。「秋刀魚(さんま)の歌」(佐藤春夫)の最初のフレーズが浮かんだ。本当は、人妻との悲恋に苦悩する男の心情を吐露した歌だが、今年に限ってはとても深い意味に思えてしまう

▼三陸の海は3月11日、人々のたくさんの涙であふれた。直送便はその海から届いた一筋の希望。浜が少しずつ日常を取り戻し、わずかでも復興に向かって歩み始めた。サンマがそんなメッセージを一緒に送ってきたようだ

▼「さんま苦いか塩っぱいか。/そが上に熱き涙をしたたらせて…」。今年のサンマは格別の味がする。

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