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正平調
2011/09/10
「実は君を驚かせたくて…」。夫は電話の向こうでそう打ち明けた。妻の誕生日のプレゼントに、内緒で海外旅行を予約したのだという。「だけどもうキャンセルしてくれないか」。それが最後の会話となった◆10年前の9月11日、米ニューヨークにそびえ立つ世界貿易センタービル2棟に旅客機が突っ込んだ。110階建ての超高層ビルが崩落するまで、わずか2時間足らずの出来事だった(ドワイヤー、フリン著「9・11生死を分けた102分」文芸春秋)◆ビルは床面積が阪神甲子園球場の60倍以上もあった。金融機関などが入居する空中都市には約1万4千人がいた。投資会社幹部のエド・マクナリーさんもその一人だった◆旅客機が激突した時は南棟の97階で仕事をしていた。下の階は火に包まれ逃げ道がない。妻には保険証書などの保管場所を電話で伝えた。そして、妻と子どもが自分にとってすべてだったと◆旅行に行けなくなったとわびる夫に妻が叫ぶ。「あなたはそこから出てくるのよ」。あの日、そうした願いや祈りがどれだけ交わされたことだろう。その多くがかなわないまま◆「どうか、うそであってほしい」。この10年、遺族は何度もそう思ったに違いない。テロに対する報復や「正義」のための戦い以上にもう一度、愛する人の笑顔を見たいと。

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2011.09.10 Sat l メディアリテラシー l top
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