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 「災い転じて福となす」は簡単ではない。しかし、長岡市出身の元教員、佐藤孝子さんの「四国遍路を歩く」(日本文芸社)を読むと、結局、やる気次第だと思えてくる
▼八十八カ所を結ぶ遍路道を幾度となく歩き、多くの紀行を書いているベテランだが、初回は苦労した。愛媛県の五十三番円明寺(えんみょうじ)から五十四番延命寺(えんめいじ)に向かう途中で道を間違えた。案内の矢印が消えかかっていたのだ
▼30分も歩いてから気付いて引き返すと1台の車が止まっていた。運転していた人に赤いフェルトペンを借り、後続が迷わぬよう矢印をしっかり上塗りした。後はいいことずくめだ。沿道に住む人たちからの、行きずりの自分に対する「お接待」が続く。「お布施」に相当するものだ。イヨカン、お金、宿の提供-
▼佐藤さんは振り返る。人けのない昼下がりの道になぜ車がいたのか。なぜ都合よくペンがあったのか。偶然には違いない。が、その偶然を「後続のために」生かそうという積極性があったから、旅も楽しいものになったのだろう
▼菅直人前首相が2004年に、お遍路をしたことはよく知られている。自身の年金未加入問題で民主党代表を辞任した直後だ。昨年、五十三番まで進んでいると明かした。佐藤さんが迷った場所である
▼国難といわれるこの時期に現実の遍路再開は難しかろう。だが、自身が掲げた「脱原発依存」などの矢印は、後続が道に迷わないよう、消えかかったら何度でも上塗りしてもらいたい。原発事故という災いを「福」に転じていくのが政治家の責任である。
新潟日報2011年9月5日
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2011.09.05 Mon l メディアリテラシー l top
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