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 きょうで夏休みが終わる小学校が多い。あすから教室に元気な声が戻ってくる。転校してきた子供たちが「よろしくね」とあいさつする場面があるかもしれない
▼宮沢賢治の小説「風の又三郎」は、「高田三郎」が9月1日に東北の山奥の小学校に転校してくるところから始まる。この日は「二百十日」である。野分の厄日とされる日に、三郎が登場するわけだ
▼三郎は、同級生たちから、地元の伝説に出てくる「風の神の子」だと思われる。だが、言い争いや仲直り、ちょっとした事件を通して子供たちは心の結び付きを強めていく。そして、強い雨風の日、三郎は別れも告げずに再び転校してしまう
▼風の神をめぐる伝説は県内にも多い。阿賀野川沿いなどには「風の三郎様」に「もう吹いてくれるな」と願う祭りや歌が残る。三郎様は風を起こす張本人であり、同時に風を収めてくれる救いの神でもあったのだろう
▼どんなに強い風だって数日の辛抱だ。しかし、放射能汚染はそうはいかない。福島県の全小中学生と園児の8%に相当する約1万7000人が県内外に転校・転園をした。本県でも900人以上が、新しい学校に慣れようとしている
▼級友も先生も教科書も違うのだから、最初は大変だ。三郎のように、「秋風と一緒に故郷に飛んで帰りたい」と思う子供たちもきっといるだろう。「風の又三郎」の中にこんな歌がある。「青いくるみも吹きとばせ すっぱいかりんも吹きとばせ」。もし友達が不安を抱えていたら、同級生みんなの力で吹き飛ばしてやろう。
新潟日報2011年8月31日
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2011.08.31 Wed l メディアリテラシー l top
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