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http://www.at-s.com/news/detail/100055108.html

8月23日(火)(8/23 07:55)

 古里を思う若者の心情を歌った加藤登紀子さんの「帰りたい帰れない」。タイトルを独白のように繰り返す、もの悲しいサビが印象的だ。生まれ育った場所を思う気持ちは誰もが持っている。帰れない事情があればなおさら望郷の念が募るのも、普遍的な感情と言えるだろう

▼中部太平洋のマーシャル諸島共和国を訪問中の清水泰焼津市長らが、元ビキニ環礁島民に面会した記事がきのうの本紙朝刊にあった。米国の水爆実験で古里を追われ、別の島に移住を強いられて57年。75歳の医師は遠来の客に「今も戻りたい気持ちでいっぱい」と語ったという

▼この人たちはいつ戻れるのか。同じ朝刊に福島第1原発周辺の一部地域について、当面は警戒区域を解除しないとの政府方針が載った。「来年1月まで」を期限に取り組む原子炉の冷温停止が実現しても、放射線量が高い地域は「解除の検討対象としない」という

▼古里と呼ぶには記憶も生々しい、つい5カ月前まで暮らしていた場所。「覚悟していた」という住民の声が痛々しい。「政府は土地の買い取りも視野」というから「もうわが家に戻れないかもしれない」という不安が現実になってしまう人も出てくるのだろう

▼「可能な限りの除染をしてみて、効果とスケジュールを示してほしい」。住民の控えめな願いすら届くのか心もとない。地元に直接説明すると伝えられる菅直人首相はきのう官邸で、「福島で説明されますか」との記者の問い掛けに「そうなるかもね」と応じた

▼首都の島に上陸した焼津市長らを元ビキニ環礁島民らは歌で歓迎してくれたという。望郷の思いを込めたという歌は、やはりもの悲しい響きだったのだろうか。



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2011.08.23 Tue l メディアリテラシー l top
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