上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top
http://www.kobe-np.co.jp/seihei/0004366755.shtml

正平調
2011/08/14
「抜けるような青い青い空であった」。画家の根本圭助さんが著書でそうつづっている。1945年8月15日、長かった戦争が終わったその日の情景である◆「終戦」を告げる玉音放送を聞いた後で、街に出てみた。雲一つない晴天が広がっていた。根本さんは空の色を振り返りながら書く。「あの青さは一体、何だったのだろう」と◆「やっと、やっと何かが終わったという色ともとれるし、これから新しい何かが始まる‐そんな思いをこめた色ともとれた」(光人社刊「異能の画家 小松崎茂」)。そこには不思議な解放感があった◆当時の空の情景を、この人も記憶にとどめていた。姫路の白浜町で生まれ育った作家の船地慧(さとし)さんである。亡くなって10年。故郷の海岸で見たある出来事について語っていたのを思い出す◆クラゲのような白い物体が青空を流れていた。B29の乗員だろう。パラシュートで降下する米兵だった。海岸に落ちたところに、若者たちが棒でなぐりかかった。米兵は打ちのめされて息絶えた。12歳の少年は「誰にも言わないでおこう」と考え、胸に秘めていた◆「あの米兵の魂が落ち着く先を見つけてほしい」。戦後、見たことを語ろうと決めたのはそんな思いからである。出来事の事実関係は今もはっきりしない。船地さんらが見上げた空は、あの時と同じように照りつける。ただ、青空の下にはまだ終わらない戦争もあるのだと教わった。

関連記事
スポンサーサイト
2011.08.14 Sun l メディアリテラシー l top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。