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あぶくま抄(7月12日) 
 待ちに待った一時帰宅だった。70歳代の夫婦が福島市の避難先から浪江町の自宅に戻ったのは先月下旬だ。暑さをこらえ、バスに乗る。近所の人たちとの再会はうれしかった。だが、夢にまで見たわが家は変わり果てていた。
 手入れを欠かさなかった自慢の庭は雑草が生い茂り、家の中の観葉植物や鉢植えの花は枯れていた。屋根は一部が壊れ、電源の切れた冷蔵庫は怖くて開けられなかった。「戻っても、どこから手を付ければいいのやら…」。貴重品を捜す手が止まり、ため息が出た。
 発生から4カ月がたったが、原発事故は収束せず、5万人を超す住民が避難生活を今も続ける。「炉心燃料の取り出しは10年後から」「解体撤去には数十年かかる」。政府は人ごとのように言う。「生きているうちに帰れないかもしれない」。不安ばかりが募る。
 浪江町を後にする時、2人はわが家を写真に納めようと、壊れた屋根にカメラを向けた。黒い2つの影が動いた。ツバメだ。今年も巣作りにきたのだろう。「ツバメだって帰ってくるんだ。自分たちも頑張って必ず戻ろう」。先が見えないトンネルの中で、ツバメから一筋の希望の光をもらった気がした。


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2011.07.12 Tue l メディアリテラシー l top
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