上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top
http://www.niigata-nippo.co.jp/nipposho/676.html

 所用で上京した折に台東区入谷を歩いた。いつもの7月なら、七夕の前後に朝顔市が立つのだが、今夏は大震災で早々に中止が決まった。余力があれば東北へ、という江戸っ子流の割り切り方だろう
▼小学校の夏休みが近づくと、1年生が朝顔の鉢を抱えて自宅に持ち帰る。昔も今も変わらぬ光景だ。子供と蔓(つる)が成長を競うようでほほ笑ましい。今年の朝顔は観察日記に登場するだけでなく、グリーンカーテンの一翼を担うことも期待されるから、水やりにも力がこもるかもしれない
▼「節電に役立てよ」という意味を込めてか、知人から朝顔の種が届いた。芸術家の日比野克彦さんらが2003年から育てている朝顔が“祖先”という。「第2回大地の芸術祭」で、日比野さんは十日町市莇平(あざみひら)の廃校に「明後日(あさって)新聞社」を設立し、住民と一緒に朝顔で校舎を覆ったのだった
▼植物を育てながら、人と人、人と地域、地域と地域が結ばれていく。そんな理念への共感が年ごとに広がり、この夏は新潟市を含む全国23地域で、アートとして朝顔を育てる活動が展開されている
▼復興が最優先課題の東北は含まれていない。しかし、いつか、みちのくの朝を色とりどりの花が飾る夏が来ることを祈りたい
▼日比野さんが朝顔の種に託す思いは深い。「種は時を超えられる乗り物であり、見知らぬ土地へ行ける船である。一粒に無数の記憶、思い出が詰まっている。花を咲かせると明日の種が生まれる。明日の明日、明後日に思いが広がる」。東北を思いながら、今からでも種を植えてみよう。
新潟日報2011年7月6日
..
関連記事
スポンサーサイト
2011.07.06 Wed l メディアリテラシー l top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。