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 きょうは「時の記念日」。新潟市の県政記念館などで、古時計を展示する催しが開かれている。大きな柱時計の振り子がゆったりと往復し、時を刻む。その音は「人生、あわてなくていい」と諭す老哲学者のつぶやきを思わせる
▼同じ時計ながら、わが腕時計の秒針は文字盤を駆け足で周回している。その姿は、「立ち止まるな」と走者を叱咤(しった)するコーチのようだ。過ぎ去る時間をどう使うか。緩急どちらの心構えも必要ということなのだろう
▼現代社会は厳密に管理された時間に基づいて動いているが、ときに江戸の暮らしに学びたいこともある。朝に6回鐘が鳴る「明け六つ」も、夕方の「暮れ六つ」も、日の出、日没を基に決まるのだから、季節によって労働時間も変わる。今、節電のために一部の企業が導入しつつあるサマータイムの先取りともいえる
▼今回の展示会では、そんな昔の暮らしをしのばせる日時計なども並んでいる。しかし、印象的なのは初代万代橋が焼け落ちた明治の新潟大火をくぐり抜けた柱時計や、新潟地震の際に液状化の被害に遭った家の置き時計などだ
▼東日本大震災では、どれだけの時計が海水や土砂にのみ込まれたことだろう。多くがあの日に動きを止めた。いくつかは今も海底やがれきの下で時を刻み続けているかもしれない
▼かなわぬことではあるが、針を逆に回せば、起きてしまったことが映画のフィルムを巻き戻すように消えていく-そんな時計があったらと夢想するときがある。せめて生活再建への時間が読める「復興時計」がほしい。
新潟日報2011年6月10日
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2011.06.10 Fri l メディアリテラシー l top
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