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http://www.sakigake.jp/p/column/hokuto.jsp?kc=20110608ax

北斗星(6月8日付)
 東京都港区の六本木ヒルズで2004年3月、6歳の男児が自動回転扉に挟まれて亡くなった。失敗学の提唱者、畑村洋太郎氏は第三者的立場で原因を究明した

▼回転扉が普及しているヨーロッパでは、ドアの総重量を軽くして、人が挟まれたとしても致命傷を負わないよう安全を確保している。ところが日本では、風圧に耐えられるように、また見た目の重厚感を出すために鉄を使い、扉は重くなっていったという

▼その結果、問題の回転扉は、大人でさえ打ち所が悪ければ命に関わるほどの「挟み力」を持った。対応策として、緊急停止させるセンサーをいくつか取り付けていたのだが、男児はたまたまくぐり抜けてしまった

▼以上は畑村氏が著書「失敗学実践講義」(講談社文庫)に書いている。氏が注目したのは、「衝突力低減のためには軽量化が必要」という知識が忘れ去られた過程だ。初めに設計したメーカーが倒産し、引き継いだ会社に知識が伝わらなかった

▼古い技術を担った者が、その技術とともに顧みられなくなることは、実はどこの職場でもよくある。しかし、その技術が現在の形に至るまでの変遷こそが、失敗と改善の積み重ねなのだ

▼畑村氏が委員長を務める福島第1原発事故調査・検証委員会の初会合がきのう開かれた。調査項目の中に「原子力発電の技術の来歴」がある。何を受け継ぎ、何を受け継がなかったのか。技術継承の失敗をえぐり出す深い議論は、全ての組織にとって教訓となるだろう。

(2011/06/08 09:36 更新)
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2011.06.08 Wed l メディアリテラシー l top
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